ここ何年もですが住宅ローンを考える際にお客さんから「じぶん銀行」
「住信SBIネット銀行」
の2つの名前が多く出てきます。
おそらくですが価格ドットコムのような住宅ローンの比較サイト見てらっしゃるんだと思います。
今の時代はネットあるから便利ですよね。
(昔は不動産屋からの金利情報、またはお客さん自身が銀行に直接行って確認するしかありませんでした)
ただこの2つの銀行ですが
「審査かなり厳しい」
と思ってください。
当社のお客さんでも何度も何度も審査落ちてるのを見ています。
「このお客さんでもだめなのか・・・」
と思うことが何度もありました。
少し話の流れ変えます。
お客さん目線ではなく
「銀行目線」
で書いてみます。
銀行からすれば収入得るための手段は
「金利」
になります。
個人のお客さんが住宅ローンを組む。
組む際には金利が発生する。
その金利が利益になる、というのが銀行の考えです。
銀行の立場からした場合に1番気を付けなくてはいけない、言い方変えると
「関わってはいけない」
となるのが
「住宅ローンを返済できない可能性がある個人の人」
になります。
お客さんの立場からすれば知らない世界なのは当たり前の事なのですが、不動産や銀行員などからすると
「任意売却になるケース」
「競売になるケース」
などは多くはありませんがちょくちょく出てくる話題です。
住宅ローンが返済できないと自己破産になる可能性があります。
自己破産になると借金はなくなります。
その代わり金融資産は何もなくなります。
不動産の場合は住宅ローン組む際に抵当権がついてるので、このようなケースの場合は銀行が所有者になります。
銀行からするとこの不動産を売却する場合は個人の方に貸した金額よりも高く売れれば極端に言えば問題はありません。
(その分の人件費、手間がかなりかかる案件にはなりますが)
ですが売却価格よりも安く売れる場合だと銀行は赤字になります。
おそらくですが銀行の本部にあるデータや書類の中に
「倒産の可能性の高い業種、会社の人数、会社の規模」
などがあるんだと思います。
年収だけで住宅ローンを判断しないんです。
年齢、職業、年収、そして
「会社の規模」
などを見て判断している印象です。
まとめると
「住宅ローンの返済が滞りそうな人には貸さない、または借入金額減額する、借入する際に金利高くする」
などの傾向があります。
これはどこの金融機関も同じです。
ただ今回書いているじぶん銀行と住信SBIネット銀行は多くの銀行の中でも特に審査厳しいです。
住宅ローン借りる際は
「返済比率」
というのがあります。
ネットで探すとすぐ出てくると思いますが
「年収400万以下は30%」
「年収400万以上は35%」
という数字があります。
これは銀行が
「審査金利」
という金利を元に住宅ローンを想定して、その審査金利で計算した年収35%以下、30%以下なら基本住宅ローン貸す事が出来る、という数字です。
これだけじゃよくわかんないですよね笑。
実を言うと不動産屋も、そして銀行の担当者も正確にはわからないんです。
というのも
「属性(お客さんの勤め先、職業)」
によって金額が凄い変わります。
(審査出すとわかるのですが返済比率が25%、27%、38%、40%など人によって大きく変わるんです)
最終的な審査をするのは銀行の本部なんです。
なので住宅ローンは
「審査出してみないとわからない」
という答えになります。
実際の感覚では
「物件価格が年収の5倍以下のお勤め先しっかりしていて勤続年数長い方」
の場合は100%近くローン通ります。
(団信が通る方やカード事故などがない方の場合)
当社でも年収の2倍以下、3倍以下、4倍以下、5倍以下の借り入れの方がじぶん銀行や住信SBIネット銀行審査出しましたが問題なく通りました。
(頭金入れる方も多くいらっしゃいます)
ただこのようなケースはだれが見ても
「通るだろう」
とは思います。
難しいのは
年収5倍、6倍、7倍位の方のケースです。
事前審査は通るんです。
ですが本審査の時に落ちるケースがかなりあります。
いつもネット銀行に対して思うんですが
「何のための事前審査なんだろう」
とは思います。
都市銀行系、信用金庫系の事前審査の場合は基本的には事前審査通ると本審査通るような審査します。
本審査が通らないケースとしては
「お客さんが嘘の報告してる」
「事前審査から本審査の間に借入してしまった」
などの大きな理由がない限りは本審査通るという認識です。
ネット銀行の場合はスマホでのデータ入力が基本です。
おそらくですが
「会社チェックしてないんだろうな」
とはよく思います。
帝国データバンクなどの会社信用情報系のチェックをです。
お客さんは会社名も素直に書いてる。
年収も源泉徴収票通りに書いてる。
その上で数週間かけて本審査落としてくる。
お客さんとこのタイミングで電話したりすると声少しひきつってるんです。
「それは仕方ないですよ・・・」
と慰めるんですがやはり声はショック感じてます。
「他の銀行で本審査出ておいてよかったですね」
とも言います。
都市銀行系の方が本審査の回答早いんです。
「両方出しておいてホントよかった」
とも言われたことあります。
そしてここからが更にややこしくなるのですが
「住信SBIネット銀行の方がじぶん銀行より審査少しだけだが通りやすい印象」
というのがあるんです。
なぜかというとこういうケース何度も見たことあります。
お客さんが住信SBIネット銀行とじぶん銀行に仮審査出した。
仮審査通ったので両方とも本審査の提出した。
後日じぶん銀行から融資通らなかった、との連絡。
住信SBIネット銀行からは審査通った連絡。
じぶん銀行の方が審査厳しい印象です。
特に
「属性」
に対してかなり対応変えるイメージです。
400万以上の年収で、物件価格の5倍、6倍以下の借り入れの審査落ちた方も何度も見ましたが
「公務員」
の方だとあっさり年収の8倍くらいまで融資通るケース見たことあります。
「こんなに勤め先で対応違うのか・・・」
と思いました。
あくまでも現場の感覚ではありますが
「東証プライム企業(旧東証1部上場企業、公務員などの安定した職業」
の場合だと400万以上の年収なら8倍くらいまで通る印象です。
逆に
「会社の人数が20人以下」
のようなケースだとかなり厳しくなる印象です。
(年収の5倍、6倍超えると落ちるケース高い印象です)
色々書きましたが今回の話題は好きではないんです。
「属性」
で銀行は判断します。
その人の人間性や生き方、主張などは一切どうでもいいんです。
書類で人を判断する・・・
「嫌だな・・・」
とは思うんですね。
ちなみにですが不動産屋は属性かなり悪いです笑。
基本給がないような仕事なので
「来年給料どうなるかわからない職業」
と銀行から判断されてます。
(「その通りだな」
とはよく思いますよ笑)
ネット銀行通らなくても落ち込まないで下さいませ。
都市銀行と比べても大体0.05%~0.1%くらいの金利の違いかと思いますし、店舗がある金融機関だといざという時に便利なことも多いと思うんです。
(仕事でネット銀行に何度も電話してますが、よく待たされますし、深い質問すると返答が返ってこない事が多いです)
ネットでこの2つの金融機関の事調べても金利などの良い事しか書いてない事が多いと思います。
「実際の現場知らない人が書いてるんだな」
とはよく思います。
実際は住信SBIネット銀行とじぶん銀行は審査かなり厳しいです。
「事前審査通る=ほぼ信用ならない」
と思ってください。
「本審査でよく落ちる」
というのは現場の不動産仲介会社、建売会社の担当などはよく知ってる事実です。
なのでこの2つの金融機関の事前審査だと
「他の都市銀行系の事前審査通してください、でないと契約出来ません」
と建売申し込む際に建売の担当者から言われるケースもあります。
色々書きましたが住信SBIネット銀行とじぶん銀行を批判している訳ではありません。
当社でもこの2つの金融機関使って住宅ローン組む方大勢いらっしゃいました。
ややこしいのが
「都市銀行系に審査出すと問題なく審査通る方が住信SBIネット銀行とじぶん銀行だと審査落ちる割合高い」
という事実です。
2023年になり前よりも更に厳しくなった印象あります。
まとめると
「年収の5倍以下の借り入れの方だとローン通りやすい」
「公務員、プライム企業お勤めの方はかなりローン通りやすい」
「年収の5倍、6倍以上の借り入れだと落ちる可能性高い」
になります。
また建売の場合は安くても2000万ぐらいまでの価格帯です。
年収400万以下の方の場合だと住信SBIネット銀行とじぶん銀行は返済比率が30%以下になる事もあり2000万近いローン通らないケースが多いです。
(例外は年収400万以下でも20代などのお若い方で公務員、プライム企業お勤めの方。
こういう方は審査基準が良い方に代わることが多く、ローン金額増える傾向にあります。
それ以外の方は400万以下の方の場合は年収400万以上になった時の方がローン通りやすいです)
最低2つ以上の住宅ローン申し込んでおくのが1番良いと思います。
「ネット銀行系と都市銀行系」
の2つ出しておくとネット銀行系でローン通らなかった場合は都市銀行系でローン組めますし、ネット銀行でローン通ればそのままネット銀行でローン組めます。
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色んなお客さんの住宅ローン組むケースに関わってきました。
ネット銀行の場合は都市銀行系や信用金庫系と比べて少しやり方が特殊な部分があります。
詳しいことはお会いした時に色々聞いてくださいませ。
丁寧にご対応いたします。