住宅ローン不正利用、融資について(不動産業界の現場の感覚)

日記

ゼロ さいたま

筆者 ゼロ さいたま

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住宅ローンの不正利用、不正融資についてニュースになる事が以前より多くなった印象です。
おそらくですがきっかけは
「かぼちゃの馬車(シェアハウス)
「スルガ銀行」
の問題が4,5年前に起きてからのような気がします。

ネットの記事を職業柄読んだりすることあるのですが
「確かに」
と思う部分もあれば
「それはどうなんだろ」
と思う部分もあります。
今回は住宅ローンの不正利用、融資についての現場の感覚を元に記事書いてみようと思います。

住宅ローンの不正利用とは?

不正利用として多いのが
「私文書偽造」
「住宅ローンで家を購入した後賃貸にしてオーナー(大家)になる」
というパターンです。

私文書偽造のパターンで多いのは
「源泉徴収票、確定申告書の偽造」
「重要事項説明書、売買契約書の偽造」
「手付金や領収書の偽造」
「預金通帳の偽造」
などが上げられます。

よくニュースに出てるのは
「住宅ローンで家を購入した後に賃貸にしてオーナーになる」
と言う話題です。
「自己資金なくてもオーナーになれる」
などの広告を打ち、セミナーを開く。
そして
「このマンションは住宅ローン使えば金利も安く出来る」
と不動産会社の営業が勧める。
(この説明も後ほど書きます)

なぜ不動産屋はそんなことをするのか(からくり)

最初に書きますが、我々は今書いたことやこれから書くようなことはしてませんし今後もしません。
「じゃあなぜ知ってるのか?」
と言われるとこの業界にいると自動的にこういう話をよく聞くようになるからです。
具体的に一つ上げると
「契約書を偽造したのが銀行にばれた。
その不動産会社はその銀行と取引停止になった」
などはちょくちょく聞く話題です。
小さい会社だけでなく、スーモに多くの広告払ってる大きい会社さんなどでもこのようなケースになったりする事あります。

また知っておかないといけない部分があります。
不動産仲介の場合は取引相手が
「売主」
または
「他社の仲介」
になるのが基本です。
まれにですが
「この会社のやり方まずいな・・・」
と思う会社があります。
相手の言う事をそのまま真に受けて契約なりをする。
その結果後で大変な問題になる。
すると当社で契約したお客さんだけでなく我々も大きな被害を受けます。
言い方変えると
「深読みする癖」
みたいなものです。
不動産売買やるにはどうしても必要な力ではあります。

不動産業に残る人たちのほとんどは仕事まじめにやる人間です。
ですがごく一部
「売れりゃいいや」
となるタイプもいます。
いわゆる
「悪いタイプ」
です。
不動産屋からするとそういうタイプはなんとなくわかるんです。
「付き合わない方が賢明だな」
と。
ですがお客さんからすればその判断はかなり難しいかと思います。
目の奥、心の奥を深く見ないと見えない部分でもあります。

この不動産屋から見て悪いタイプが、上記のような私文書偽造や住宅ローンの不正融資をやってる印象です。
そしてその中の一部がばれることにより表に出て皆に知られる。

なぜそこまでしたこのような事をするのかと言うと
「抜け道であり売り上げが上がるから」
が理由になります。

何個か例を挙げると仮に年収380万の方がいる。
年収400万に届いていない。
400万になればこのお客さんが欲しいと思ってる物件の住宅ローンを組める。

我々の場合ならこのケースはどうしようもないんです。
「金利高い金融機関なら借りれるかもしれません。
その代わり支払いかなり多くなります」
「もっと安いの探すしかないです」
「ご両親からの援助は可能ですか?」
「年収整えて来年まで待つのも良いかと思います」
などの説明になります。

でも私文書偽造出来る不動産会社からすれば
「年収400万以上にすること当社なら出来るので都市銀などの金利良い所で借りれますよ」
というトークが出来ます。

抜け道になるんです。
「他社が出来ない事が我々ならできる」
という強みになります。
ただ犯罪行為です。

不動産投資系の場合はまずセミナーなどで敷居を低くしてお客を集める。
不動産投資の魅力を説明する。
その中で興味持った人に個人面談。
属性を聞く。

通常不動産投資する場合は住宅ローン使う事出来ません。
(賃貸兼住宅なら割合によっては可能)
不動産投資の場合は
「不動産投資用ローン(事業用ローン、プロパーローン」
という名前になります。
これは住宅ローンと違い審査はかなり厳しく、年収や自己資金などかなり必要です。

サラリーマンの方だと不動産投資用ローンはほぼ組めないんです。
まともにやってる不動産投資関連の会社だと
「お金たまったらまあ検討してください」
という位しかありません。

ただ
「中古マンションを住宅ローンで購入する」
というケースならサラリーマンの方でも購入する事が出来るんです。
しかも諸経費も金利も安く出来る。

ここに目をつける不動産会社がいるんです。
先ほども書いたように
「他社が出来ないから抜け道だ」
と思う会社が。

数年前ぐらいに
「住宅金融支援機構のフラット35の不正融資」
という内容がそれなりに大きくニュースに出ていました。
あのからくりはおそらくですが
・不動産会社が中古マンション(2K、2LDKの30から40㎡のサイズ)仕入れる
※市場では30㎡、40㎡は売れにくく50㎡、60㎡の3LDKのマンションの㎡単価と比べると安くなる傾向にある
・セミナー募集する
・興味あった人に自社の中古マンションの購入を持ち掛ける。
(金額はわからないが2000万円で仕入れたマンションを3000万円で売るようなイメージ)
・不動産投資ローンは組めないので住宅ローンでの購入を勧める
・客がフラット35申し込む。
その際に不動産屋から
「居住用と言ってくれ。
住民票の移動もすると言ってくれ」
と言われる。
・審査が通る
・購入する。
・その後賃貸の募集をする。
・入居者入る
・オーナー(投資家になれる)
という仕組みかと思います。

現実的にはこれはばれないことが多いんだと思います。
ばれたのはおそらく金融機関が何かしらの連絡をした際に
「おかしな部分があった」
のではないかと思います。
その人達はある不動産会社関連の客ばかりだった。
多いので調べてみたら投資用として販売してるマンションを住宅ローンで借りていた。

銀行とローン借りる際は
「金銭消費貸借契約」
があります。
その中に
「違反の際は一括返済する」
のような文言がどこにでもあるはずです。

金融機関からすれば
「客が偽って住宅ではなく投資用としてマンションを購入した。
違約なので一括返済を求めた」
となります。

ただその後の
「住宅支援機構を集団提訴」
と言うニュースを見ました。
マンションを購入して一括返済求められてる人たちからの訴訟です。
「出来るはずのない一括返済は無効だ。
我々は不動産屋に騙されただけだ」
という主張のようです。

このニュース見て
「怖いな」
と思いました。
不動産売買に長年携わっていますが、言われるままサインして契約する人見たことありません。
売買は不安なんです。
金額が桁違いです、
それに不動産投資興味ある人は投資を勉強してる人がほとんどです。
普通の方はセミナーになんか行きません。
「何もわからず何も疑問に思わずただサインをした」
という主張は
「どうなんだろうな・・・」
とは思いますし
「そんな人は普段の仕事出来てるのか?」
とも思います。

仕事柄不動産の判例などもよく見ますが
「8割は不動産屋が悪いケース、2割は客が悪いケース」
と思う事がよくあります。
お客さんの立場からすれば不動産屋怖いのは当たり前ですが、不動産屋からしてもお客さんは怖いんです。
巻き込まれてへとへとに、そしてげっそりやつれて
「客ともう話したくない」
とやめていく営業も何人も見てきました。

※このようなこともあったせいか、前よりフラット35の審査は厳しくなった印象あります。
ARUHIも前より審査基準厳しくなった印象あります。

住宅ローンで賃貸にすると銀行から「一括返済して下さい」と言われます

最近のニュースで
「家は既に持っている。
もう一軒家を買う。
前の家は賃貸に出せばいい」
のようなニュースがやっていました。

正当なやり方の場合ならまず現在持っている家の住宅ローン借りてる銀行に行き
「この状況ですがローン組んで新しい家買ってもいいですか?
その際に前の家は賃貸にしようと思ってますが問題ありませんか?」
が正当なやり方です。
(もちろん銀行は
「それだと一括返済してください」
と言ってくるかと思いますが笑)

可能性は0ではないんです。
ひょっとしたら金融機関も
「こういう条件なら良いです」
という可能性も否定は出来ません。
それに素直に言う事で後でトラブルもなくなります。

駄目だったらそのケースは仕方ないです。
事業用ローンや現金購入という方法になります。

なぜこのような事を書いたのかと言うと当社の売却のお客さんで以前こういう例がありました。
不動産購入して数年して転勤になったんです。
その間賃貸で家を貸した。
ある時銀行に連絡する事があり、連絡ついでに賃貸で貸してることを銀行に伝えた。
そしたら
「一括返済して下さい」
と言われた。

お客さんが住宅ローン借りていたのは大手都市銀が3つありますがその内の一つです。
実際のこの後のやり取りとしては
「銀行は少し待つ」
という判断になりました。
お客さんは本当に悪意なかったんです。
ご自分で銀行に伝えてるぐらいでしたし。
知らなかったんです。
住宅ローン借りてる状態で賃貸にする事が違反だったと言う事を。

銀行と相談した結果
「売却する」
という流れになりました。
ただ賃貸居住中なので
「オーナーチェンジ」
という扱いになります。
「投資用物件」
「第3者居住中」
という意味合いです。

このケースになると購入者は住宅ローン組めないんです。
賃貸に居住してる人がいると人が住んでる状態なので引っ越す事出来ない、なので住宅ローンは組めない、という銀行判断になります。

この売主さんの場合は運も良かったんです。
当社に相談頂いてからたまたまですが賃貸の方が引っ越しされました。
引っ越しして出て行かれたので、オーナーチェンジ物件ではなく
「居住用マンション」
という扱いになります。
購入者は住宅ローン組めるので適正な価格で売れるようになり実際に売れました。

この時に銀行の担当者とも話しましたが
「ケースバイケース」
のようです。
仮に賃貸で貸していた場合でも悪質でない場合だと相談や融通利かせてくれる印象でした。
白黒はっきりすると言うよりは
「グレー」
の印象です。
(あからさまに悪い事してない方の場合です。
騙してやってるような場合は融通聞かずに一括返済請求しそうな印象もありました)

結構知らない方も多いんです。
年収高い方でも知らない方多いです。
実際に案内してるときに
「この家買ってしばらくしたら賃貸に貸そうと思ってる」
と言われたので、今回書いたような説明しました。
すると
「むっ」
という顔されるんです。
「俺の友達や知り合いは結構やってる」
と言われるんです。
そうするとこちらも何も言えなくなるんです。
言い方よくないのですが、ばれなければ銀行が気が付かないのも事実なので。

「融通聞かない不動産屋だな」
という表情されました。
確かにそうではあります。
お客さんの事を考えて優先するのなら
「賃貸で将来貸すのもいいですよ」
と言う方が今回のケースでいえば相手が望む答えです。
「賃貸にしてはいけない」
というのは相手が望まない答えです。
否定すればするほど、この方の知り合いや友人を否定する意味合いにもなります。

「難しいな」
と思う瞬間の一つでした。
結局は
「賃貸にしてはいけないですよ」
と伝えました。
どこか嫌そうな顔されてました。
それ以来連絡は来ませんでした。

現場にいるのでこの話題は葛藤となる部分でもあるんです。
ですがやはり最終的には
「正々堂々とやろう」
と思います。
ずっとその考えで仕事してきてます。

またここまでのケースは聞いたことないのですが
「税金面の優遇はどうなるんだろ?」
となる場合もあります。

調べてるとすぐ出てくるのですが、住宅ローンはいろんな分野で
「軽減税率」
が絡んでることが多いです。
登記の際は登録免許税。
税金では不動産取得税や固定資産税。

住宅ローンとして借りていて、住宅として国に申請してる。
だから税金は安くなります。
住宅でない場合は税金が跳ね上がるんです。
賃貸で貸す場合は住宅ではなく
「事業用」
という扱いになります。
そうなると税金面では優遇なくなります。
賃貸で貸すことにより将来税務署から指摘され追加の税金などかかる可能性もあります。

正々堂々と真正面から住宅ローンの審査やりましょう

お客さんが住宅ローンの審査する際にちょくちょく言う時あるのですが
「正々堂々とやりましょう」
と言う時あります。

素直が1番です。
この業界携わっていて本当によく思います。
嘘をつくことで金利下がるチャンスなどあるのは事実です。
団信の告知もそうですし、今回書いた
「居住する」
というだけで住居扱いになり住宅ローンで低金利で借りることも出来ますし、税金面も安くなります。

良くないと思うんです。
我々はそういう仕事したくないんです。
ずっとそう思ってます。

正々堂々と住宅ローンの審査して落ちてしまったらそれは仕方ない事だと思うんです。
その場合は他の金融機関にしたり、どうしても無理な場合は今年はあきらめて来年の源泉徴収票が出たときまた考える。

せっかく家買うんだったら気持ちよく買った方がいいと思うんです。
その方が人生どっしり構えられるような気がします。

それに正面から堂々と立ち向かっていけば、何かあった時でも言葉に整合性が出てきます。
嘘つくとどこかがほころびるんです。
(男女関係でもそうですよね笑)

「上手い話には裏がある」
と言うのは基本です。
どこかしら
「実は・・・」
というのはある事がほとんどです。
しかも不動産の売買がらみはかなり色んな経験、知識がないと把握できない難しいジャンルだと思います。
(そんなこと書きながらこのゼロさいたまでは
「仲介手数料無料」
となってます笑。
記事色々書いてるので読んだ方がご判断してください)

まとめ

住宅ローンの不正利用、不正融資について不動産屋目線で書きました。
普通に家の購入考えてる方には関係ない話です。
変に
「自分だけの裏技で得しよう」
と思うと今回書いた内容のようなケースに巻き込まれてるような印象はあります。「

家を購入された後は賃貸に貸さない方がいいですよ。
貸していいのは
「住宅ローンの返済が終わった後」
になります。
住宅ローンの返済が終わった後に
「抹消登記」
というのをすると謄本上に出てる借りていた金融機関の抵当権が抹消されます。
(下線引かれます。抹消となった証拠です)
この時点で不動産は完全に
「お客さんの物」
となります。
それ以降は賃貸に貸しても何の問題もありません。

家をこれから購入される方、そして買った後の注意事項の一つとして今回の記事書きました。

ブログ
↑日常や不動産の話を色々書いてます。

かなりのボリュームではありますが、お客さんからよく聞かれる質問について書いてます。

お客さんから申し込みから引き渡しまでの間によく聞かれる質問内容をまとめました。わかりやすく読みやすいように意識して書きました。

安い建売にはやはり理由があります。
案内の時にお客さんに説明するような感じで時間かけて丁寧に書きました。

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